「分かっていてもダメな人と付き合ってしまう」
「人間関係のトラブルが多い」
こんな人はもしかすると共依存かもしれません。この記事では、共依存の具体的な症状・陥りやすい関係性・改善方法を紹介します。
共依存とは
共依存とは、自分と特定の人物が過剰に依存しあっている状態を指します。
アルコールやたばこのような「物」ではなく、相手との関係性に依存し「人間関係」に固執している状態です。
お互いが依存し、相手から必要とされていると無意識のうちに自分の存在価値を感じます。
そして、自分が望むような行動を相手にとらせるようにコントロールし、自分自身の心の均等を保とうとしています。
共依存は元々、アメリカで誕生した言葉で、アルコール依存症の夫を持つ妻が苦しむ様子を見た人が使い始めました。
妻は夫の飲酒問題を解決しようと、世話を焼いたり説教をしたりします。
しかし、妻が尻拭いをすればするほど夫はアルコールを飲み続ける環境が整い、依存症は悪化してしまうという悪循環が生まれてしまいます。
妻の献身的な行動は、夫をコントロールしてしまうという結果になってしまったのです。
心理学の研究では、男性は自己優先、女性は他者を優先する傾向にあり、共依存は女性に多いとされています。誰かの役に立とうと一生懸命になった結果、自分自身が苦しくなり状況が悪化することがあります。
共依存の症状はどんなものがある?
- 相手を優先し自分を犠牲にする
- 相手に必要とされることで自分の存在意義を感じる
- 相手をコントロールするような言動
- 他者との境界があいまい
- 自己肯定感が低い
- 嫉妬深い
共依存という状態は、デメリットばかり。
自分自身はもちろん、相手も疲れてしまい人間関係が崩れてしまうこともあります。
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共依存に陥りやすい関係性
共依存に陥りやすい関係性は、
- 恋愛関係:夫婦や恋人
- 親子関係
- 友達関係
- 職場関係
- 援助関係
があげられます。
それぞれの関係性の特徴をチェックしてみましょう。
恋愛
一方が世話を焼き、もう一方が甘えている状態に陥りやすいのが恋愛関係の共依存です。
過度に相手に尽くしすぎると、相手の自立を妨げてしまいます。
自分がいないとダメだという意識をすり込み、相手が自立できず1人では何もできない状態を見て、自分が相手にとって必要な存在なんだと感じてしまいます。
その結果、相手をますますダメにしていまうという悪循環にはまってしまうのが恋愛関係における共依存です。
夫婦関係の場合は、暴力や借金など取り返しのつかない状況も愛と感じてしまうということが考えられます。
親子
親が子どもの世話をするのは自然なことなので、親が子どもの世話を焼きすぎるからといって必ず共依存に当てはまるというわけではありません。
親が子どもの行動を制限・支配し、子どもの自立を妨げることが親子関係における共依存です。
親が居ないと1人では何もできないと感じさせるようにしたり、自分(子ども)が傍にいないと親がダメになってしまうという意識を植え付けます。
親子関係の共依存では、親が子どもを自立させず、自分の傍に置きたがる傾向にあるようです。
引きこもりの子どもを甘やかしたり、子どもが自立しようとすると親が精神的に不安定になるということがあります。
友達
10代の学生に多い傾向にあるのが友達関係の共依存です。
友達に何でも頼ってしまい、もう一方は頼られると嬉しい・安心するという感情を抱きます。
何かを決断することや、食事やショッピングなどが1人では行動できなくなり常に2人で一緒に行動してしまうということも少なくありません。
また、自分以外の友人と仲良くなってしまうと裏切られたと感じたり、自分の存在意義が感じられなくなったりしてしまい、自分以外の友人との人間関係を制限しようとしてしまいます。
友達関係の共依存は、同性であっても自分以外の友達と遊んでいることを知ると嫉妬してしまい、友人関係への制限や干渉がエスカレートしてしまう可能性があります。
職場
職場関係の共依存は、頼られたい上司と自立できない部下という関係性で起こりやすい傾向にあるようです。
頼られたい人は、相手から頼られることで自信を持ち自分の存在意義を見出します。
相手から頼られる自分には価値があると感じ、頼ってくる人に干渉しすぎて自立させないような行動を取ってしまいがちです。
自立できない人は、自分の意見や意志があったとしても責任が持てない・めんどくさいと感じ、相手を頼ることで不安な気持ちから逃れようとします。
面倒を見てもらえるよう未熟なままでいなければならないという気持ちや、好意に答えたいという気持ちが芽生え、相手に依存してしまいます。
援助
援助関係の共依存は、介護や医療の現場で起きることがあります。
本来、援助する側は援助する人の支援や自立を手助けする仕事です。
しかし、援助することが自分自身の存在意義と感じて援助者の自立を妨げる行動をとってしまうのが援助関係の共依存です。
援助を必要としている人のためを思ってやっていたのに、結果的に相手の行動を妨げ、援助される人は今までできていたことができなくなってしまう場合があります。
共依存になりやすい人の特徴
- 世話焼き(人に尽くし過ぎてしまう)
- 自己肯定感が低い
- 依存体質
- コミュニケーションが苦手
- 家庭環境に問題がある
- 尽くしても報われない
- 1人で何かをする自信が無い
- 周りに合わせてしまう
- 自分よりも他人を優先してしまう
当てはまる項目が多いほど、共依存になりやすい傾向があると考えられます。
共依存体質は、デメリットが多く人間関係が崩れてしまう可能性もあります。
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共依存という関係を改善する行動
共依存を克服するスタートラインは、自分が共依存だと自覚するところからです。
共依存を改善するには、
- 他人に干渉しすぎない
- 相手を支配せず自分で決める
- 自分自身を大切にする
という行動を心がけていきましょう。
行動するかはあなた次第です。
共依存という関係を改善するために勇気を持って行動してみましょう。
他人に干渉しすぎない
尽くし過ぎてしまう人は、他人のためにではなく自分のためにできることはないかを探しましょう。
共依存は、他人との程度な距離感が保てていない状態です。他人のトラブルは自分には関係ないと言い聞かせ、適度な距離感を保つことが大切です。
お金は貸さない、急なお願い事はすぐに決断しないのように、ここまではOK、ここからはNGのように明確な線引きを予め決めておくことが大切です。
このように行動に移すと相手は怒り、別れる・関係を終わらせるなどと言い落ち込むこともあるかもしれません。
あなた自身も焦燥感を抱き、適度な距離感を保つのは難しいと感じてしまうと思いますが事前に決めたことは必ず守ると決心し、最後まで貫き通しましょう。
相手を支配せず自分で決める
相手にああしてほしい!こうしてほしい!と自分の気持ちを押し付けて相手を支配しようとする行動は控えましょう。
相手が自分の思い通りにならないと、イライラしてしまったり不安に感じてしまったりしてしまいます。
他人はコントロールできませんが、自分自身は考え方次第でコントロールできます。
「今日のご飯はこれにしよう」、「ここに出かけよう」など、相手に決めてもらうのではなく自分で決断するということを習慣化していきましょう。
自分自身を大切にする
共依存関係にある相手を一旦距離を取って、自分自身を大切にしましょう。
共依存の人は、自分に自信が無い自己肯定感が低い人が多い傾向にあります。
新しい趣味や夢中になれる楽しい時間を過ごせば、共依存の相手がいなくても大丈夫な状態になり依存関係の改善につながります。
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共依存まとめ
共依存は、お互いが依存しあい悪循環に陥りやすい関係性。
共依存かの状態を改善するスタートラインは、自分自身が共依存の関係にあるということを知るところからです。
1人で共依存という関係を改善するのが難しいと感じた場合、カウンセラーに相談するのも1つの手です。
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